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コドモ日和
隠れヲタク夫婦の
ジブリ美術館襲撃!
2001/09/26 Wed.
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混雑する螺旋階段を、ゆーっくり時間をかけて登ってゆくと、そこには・・・い、いたあああ! ロボット兵だああ!
「呪文を唱えたら動きそうだね」「ダメだよ、古い秘密の名前を持ってないから」「あ、そうか」そうかじゃないッ。
てなわけで、コドモを引きずり回してうろうろしてきました。
■入魂のプレオープン招待券GET!
市の広報誌で、「三鷹の森ジブリ美術館のプレオープン招待券を、子どもとペアでプレゼントします」という告知を見つけたのは、8月下旬のこと。オープンしてから1000円払って行くという方法もあるけど、1000円・・・家族全員ぶんだと、2100円・・・うーんうーん。『博多天神』で無料の替え玉して3玉ずつ3回食べられるなあ。
椿鮒子さんなら自転車とガッツを武器に1週間たらずで家計から浮かせてしまうのかもしれない・・・そうじゃ、こんなときそこ「元ライター」の技能を全力投入じゃあ! 官製葉書にしこしこと、魂こめて書き綴れ! 仕事をしていたとき、果たしてここまで命を削るがごときネームを書いていただろうか? 1000円で命削るか? 市の広報誌は恐怖新聞か?
そんなこんなで(どんなんで?)感動巨編な応募葉書を書き上げ、しかしこれでは私と小鬼のペアチケットぶんしか応募してないことになる。あとで恨まれないよう、いちおう相方のぶんも応募しとく。フチの黄ばんだ、5年前の年賀葉書の余ってたやつに、「娘と行きたいです。宜しくお願い致します」程度に書きとばしてポストに入れた。
当選通知兼招待状が届いたのは、9月もなかばのこと。2通で4人ぶん、私のも、相方の名前で出したのも当選したようで。
魂は関係なかったみたいですね。
■ジブリだらけ〜
バスを降りた相方の第一声は、「この近くに確か『スタジオぴ○ろ』が・・・」「言うな、それは言うなああ!」
10月1日からは『美術館前』のバス停ができるんだけど、いまはまだなので、ちょっと歩く。入場時間は12時ということで、ちょうど10分前のオンタイム、入場を待つ人はそんなに並んでなかった。並んではいないけど、なにしろ受付にトトロが座ってるもんで、親子連れの記念撮影が入れ代わり立ち代わりなんですわ。相方もシャッターをお願いされて、ほいほいとカメラを受け取ったら、「次は私、押しましょうか?」と言われてしまった。断るのも不自然なんで、いちおうお約束の1枚→
ホントの受付は建物を回りこんだところから階段を降りた先にあって、ここですでに気づくわけなんだけど、ベビーカーは美術館側でお預かり。いかにも階段とかが多そうだしね。でもあとで上の階とかで車椅子の人も見かけたから、まあラクにとは言えないまでも車椅子でも回れるということでしょうな。
しかし、小鬼にあんまり「予習」させてなかったのは残念だった。
「天井にキキがいる!」
「チケットがフィルムになってるよ。私の『もののけ姫』の最初のシーンだ、ほらほら」
「こんなところに小トトロが! くう〜芸細けえぇぇ」
って喜んでるのは親ばかりで、小鬼は「ね、せんとちひろのかぎかきし、ここ? かぎかきし」などと連発しながら、うろうろしているだけ。あんまし感激なさそうだなあ・・・ま、そのぶん親が感激してやっから、安心しろよと。

←↑電話のマークのそばに、そお〜っとくっついてる、まっくろくろすけ。タイルにはなぜか猫の足跡が・・・。
この凝りかたは『ナンジャタウン』をホーフツとさせるけど、登場のしかたが比較的さりげなく控えめ。来訪者の想像にお任せするとか、そういう部分が大きい雰囲気だなあ。『ナンジャタウン』のナジャヴは、夢の案内人というスタンスを感じさせて、「この世界はすべてナジャヴがみている夢ではないか」と思わせる恐さがあるけれど、こちらはとても現実っぽいというか、この世のものではないものと現実とが肩を並べ共存しているよう。
ついさっき、誰かがここを通って、人が来る前に隠れてしまったみたいで。
■アニメーション・アニメイト・アニミズム
小鬼の動きが最初に止まったのが、立体アニメの展示。円盤の円周上に並べられた人形にストロボが照射されて、暗闇のなかに人形のアニメーションが展開するのだけど、「アニメイト(命を吹き込む)」という動詞のイミがよくわかる。走るネコバス、縄跳びを飛ぶメイ、サツキのスカートがひらひら揺れて、小トトロがちょろちょろする。ときどき円盤が止まりライトが点いて「さてタネ明かしはこちら」となり、そのタネがまた圧巻なわけで。ずらっと並んだ、少しずつポーズの違う人形の群れは、あとは命を吹き込まれるのを待つばかり。
凄みがある。ここまでして「動く絵」が見たいか? いやさ作りたいか? ナニモノかに取り憑かれとるよ、ジブリの人々は・・・(というか、アニメーターって程度の差こそあれ、そんなもん?)。
取り憑かれるといえば、製作現場の再現も凶悪だった。資料と称するあやしげな切り抜きやら、膨大な量の(もはや「点数」というレベルではない)ラフスケッチの類い、得体の知れない小物、模型、4B〜6Bの鉛筆の山。作業も佳境というシチュエーションになると、そこここにスランプの精が現れてはうずくまる。目が合うとスランプが伝染るぞ。
残念ながら写真撮影はダメだった。「展示のところでは御遠慮いただいているので・・・」と説明されたけど、ありゃー絶対、ナニモノかが映りこむからじゃないかと、オイラは踏んだね。寝袋にくるまってるコダマとか、踊るスランプくんとか。
製作現場で思いきり退屈してしまった小鬼を連れて、ネコバスルームに行ってみた。
「ありゃ。小学生以下しか乗っちゃダメなんだと」
「ぬわにぃ。馬鹿は乗ったらイカンというのか」
「いや馬鹿じゃなくて大人は」
「同じこっちゃい!」
せめて小鬼よ、わしらのぶんまで遊んでこい! と送りだしてやったが、知ってる子のいない状況に臆した小鬼はネコバスに触りもしないで引き返してきてしまい、結局親子そろってそうそうに、シッポを巻いて逃げ出した。猫を前にして負け犬かいな。ひゃいん。
『トトロ』をきっちり観ていれば、たぶん反応は変わっただろうな。TVでやったときは、マックロクロスケが月夜の空を大移動するころにゃ力つきて寝ていたのよコイツら。
ネコバスルームからバルコニー状のところに出て、さあいよいよ螺旋階段を登ろうではないか。建物の外からも見えていた通り、この上に「アレ」がいるはずよ。って言ってるのに、小鬼はベンチでひと休みしているようですけど。
↓魚のカタチのベンチ。左手で小鬼が何か回してますね。これ音が出るんですわ。エライ素朴な音色で、たとえていえば、「学校帰りに木の枝で鉄柵に触って鳴らしながら帰ったときの、カンカラいう」音。
この美術館、凝って凝って「ほぉら、こんなのもあるんですよ」というよりは、なんだか道草っぽい仕掛けが多いような気がする。館内のそこここにある小さなくぐり戸とか。子どものころって、土管を見たら「これはゼヒくぐり抜けてみなくては!」という気になりませんでしたか? なんだろなーアレって。猫が指出されるとニオイかいじゃうのといっしょか?
というわけでこのベンチも、すかさず音だしてみたぞ。小鬼に「順番こよ!」と怒られるまでカンカラしてたオイラっす。